2019年度研究室だより

過去の研究室だより(2018年度

応用物質化学専攻 応用物理化学講座 触媒設計学(薩摩研)
薩摩 篤、沢邊 恭一

元素戦略・AICE・ナノ粒子触媒

 2017年4月から改組により応用物質化学専攻の触媒設計学グループとして再スタート。また、秘書の菱田さんが中尾さんに交代し、2018年6月には大山助教が熊本大学准教授へと昇進されました。ただいま助教公募中です。学生はD3が1名(MIT留学中)、D1が1名、M2が5名、M1が5名、4年が7名(1名はG30学生)という布陣です。研究内容は継続して元素戦略プロジェクトや自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)に絡んだ自動車排ガス触媒を中心に、金属ナノ粒子触媒、バイオマス変換触媒、燃料電池電極触媒とそれらに関連する量子化学計算を進めています。AICEプロジェクトは日本の全ての自動車メーカーとの共同研究で、毎月ミーティングがあり納期が厳しくハードですが、実用に直結したやりがいのある仕事です。また学術的な研究でも、以前より得意としているin-situ分光に加えて、高分解能電顕、量子化学計算を駆使して、ナノ粒子の特異的な触媒作用解明に取り組んでいます。学生は体力系が多いです。長らく低迷していたスポーツ大会も、今年はソフトボールが準決勝まで進み、今後が楽しみです。また、ボーリングは絶好調で、過去6年に4回チーム優勝に輝いています。今後ともよろしくお願いします。(2018.7.9記)

有機・高分子化学専攻 高分子化学講座 高分子組織化学(関研)
関 隆広、竹岡 敬和、永野 修作、原 光生

過去最大の規模になりそうです

 いつになく酷暑の夏ですが、卒業生の皆様はいかがお過ごしでしょうか。私たちは、暑さに負けず研究に励んでいます。今年の体制は、スタッフ5名、博士3年2名、博士2年1名、博士1年1名、修士2年5名、修士1年6名、学部4年6名、技術補佐員2名です。夏から中国の研究生が1名加わりました。秋からは同じく中国の留学生が2名、関研に加わります。そして、冬にはバングラデシュよりHafizさんが短期で研究室に戻ってきます。研究室のメンバーは総勢32名と過去最大規模で、研究やスポーツ、イベント等にますます活気が溢れると思います。現に学生は、国内外の学会でたくさんの賞を獲っており、頼もしい限りです。春のソフトボール大会では、前年度優勝の研究室に善戦むなしく惜敗(最終回に逆転負け!)しましたが、すぐに秋のサッカー大会やポリマーズカップに切り替えて練習しています。ポリマーズカップは過去2年間雨天で試合が行われていませんので、今年こそは天気に恵まれて卒業生の皆さんに良い結果をお伝えしたいです。
 研究室のホームページで研究成果や受賞、日々の活動などをこまめに更新していきますが、机のレイアウトも変わりますので、ぜひ模様替えした研究室に顔を出してください。突然の訪問ももちろん大歓迎です。(2018.8.9記)

有機・高分子化学専攻 有機化学講座 有機構造化学(忍久保研)
忍久保 洋、辛 知映、三宅 由寛、福井 識人

研究室創設10周年

 卒業生の皆様いかがお過ごしでしょうか。今年度で研究室創設から10周年となります。これを機にホームページを大幅に改訂しました。日々の研究の成果や活動を随時掲載していく予定ですので、是非ご覧下さい。また、11月には同窓会も開催し、たくさんの卒業生にお集まり頂き、楽しい時間を過ごしました。
 節目の年の大きな変化として廣戸先生が京都大学にご栄転され、研究室を主宰されることになりました。また、それに伴い、福井先生が新たに助教として着任されました。フランスからの博士研究員1名、学部4年生5名、修士1年生1名も新たに加わり、総勢28名となりました。研究会などでは学生みんなが英語での議論も少し上達しました。研究室の雰囲気は変わらず、元気に過ごしています。
 研究面では今年度も継続的に行ってきた研究が次々と形になり、論文として報告することができました。また、今年も様々な学会に参加し、積極的に議論に参加しています。また、名古屋にお越しの場合は、是非お気軽にお立ち寄りください。

有機・高分子化学専攻 高分子化学講座 高分子物性学(松下研)
松下 裕秀、高野 敦志、野呂 篤史

松下研 研究室便り

 「高分子物性学」の研究室の近況をお知らせします。教員は松下裕秀教授、高野敦志准教授、野呂篤史講師の3人、この他の構成員は、研究員5人、大学院生8名、学部4年生4名、総勢20名で「よく遊び、よく学べ」をモットーに日夜、教育・研究活動に励んでいます。松下教授は、大学の管理職(理事・副総長)と講座担当者の併任が続いており、時間管理に工夫を凝らしながら、鏡が池横の1号館と大学本部(豊田講堂裏)を行ったり来たりの毎日です。高野准教授と野呂講師が、留守がちな教授の用務を補って教室の仕事や、授業・研究指導などに奮闘しています。昨春の卒業・修了実績は、学部卒業が4名、修士修了が4名、博士修了が1名でした。卒業生との接点の機会として、GW前後の新旧交歓会や年末恒例の餅つきなどの行事が伝統的に続いており、非日常の賑やかな時を過ごすことでOB・OGと現役学生との交歓がとても有効になされています。
 学内に「名古屋大学」という地下鉄の駅が設置されてから15年、工学研究科1号館(10階建て 我々の研究室は9階西側)も建築後既に23年も経過していて、「新1号館」と言っていた時代が懐かしいくらい時間が経過しています。時折訪問して下さる方はもちろん、地下鉄や1号館を経験されたことがない方も、是非お気軽に立ち寄って研究室の元気な姿を直にお確かめ下さい。研究室の看板とともに構成員一同、心よりお待ちしています。

2017年度卒業式当日、工学部1号館前にて

生命分子工学専攻 分子生命化学講座 生体分子応用化学(村上研)
村上 裕、藤野 公茂

他大学の学生と研究室旅行(合宿)で交流

 卒業生の皆さんお元気でしょうか。平成30年度は、博士課程学生1名、修士課程学生10名、学部学生5名、教員2名の18名で研究室を構成しています。昨年まで、学生の机にはまだまだ空きがあったのですが、本年度からは人数が増えたため、少し手狭になりつつあります。
 本年度の研究室旅行は例年と趣向を変え、滋賀のKKRにおいて合宿形式で、京都大学・斎藤博英研究室と名古屋工業大学・築地真也研究室との合同ミーティングを行いました。教員は質問禁止で、座長・発表・質問は学生+研究員だけというルールを作り、各研究室から4名ずつ、合計12名の研究発表を行いました。全ての大学の学生が積極的に質問し、大変面白い会になりました。同年代の他大学の学生と、研究発表やその後のバーベキューを通して交流を深めることができ、学生も楽しそうでした。たまたま学会の帰りに、3人で飲んでいて思いついた合同ミーティングですが、今回の盛況を受けて、これから隔年で開催することになりました。
 大学の研究室は学生が入れ替わるため、その年ごとに雰囲気が変わります。それでも、できるだけ自主性を重んじて研究を進めたいと考えています。今回の合同ミーティングでは、教員は質問禁止という極端なスタンスを取りましたが、実際の研究では教員は必要なときに適切な助言をするにとどめることで、学生さんの自主性を引き出したいと思います。(2018.9.19記)

創薬科学研究科 協力講座 分子設計化学分野(山本研)
山本 芳彦、澁谷 正俊、安井 猛

研究室の紹介と近況

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。本研究室では、有機合成化学を基盤として、創薬につながる新規生理活性分子の設計、ならびにその合理的合成プロセスの創出を両輪とする創造的研究・教育を行っています。大学院生は創薬科学研究科の所属ですが、工学部から毎年3名の化学系学部4年生を受け入れています。2012年の設立から7年目を向かえました。その間、2015年には創薬科学研究館が完成し、これまでに15名(内応化出身者10名)が修士を修了し、さらに6名(内応化出身者4名)が博士(創薬科学)の学位を授与されました。また、2017年8月からは、安井猛助教(生物機能 石原研究室出身)も加わり、ますます活気が増しています。お近くにお越しの際は、是非研究室にもお立ち寄り下さい。

有機・高分子化学専攻 有機化学講座 有機元素化学(山下研)
山下 誠、伊藤 淳一、鈴木 克規、中野 遼

元素特性の深い理解で物質科学と触媒科学!

 2017年4月に本格始動して2年目に入りましたが、スタッフ5名(教員4名・秘書1名)・博士研究員1名・学生19名(博士3名・修士10名・学部6名)と人数も徐々に増え(女性8名!)、さらに明るく活発な研究室になってきました。2018年度の初めには居室の改装も行い、少しは環境の良い状況でデスクワークができるようにもなりました。5月には中央大学時代の卒業生も交えて庄内緑地公園でBBQを行いましたが、残念ながら集合写真を撮り忘れるという大失態を犯しました・・・。7月には特任助教として中野遼博士が着任、新しい化学の発展への鍵となると期待しています。もちろん研究も頑張って楽しく進めていますので、昨年度も面白い論文をいくつか発表することができました。在学生も卒業生に続いて面白い論文を出せるように成長してくれることを期待しています。面白い化学を進めながら良い論文を出しつつも、在籍している学生が最大限に成長できる研究室を目指して行きますので、卒業生のみなさんもたまには研究室に遊びに来て、後輩へ刺激を与えてあげてください。研究室の出来事は相変わらずウェブサイトに情報満載ですので、こちらのチェックも忘れずに。

応用物質化学専攻 固体化学講座 ラジカル化学(熊谷研)
熊谷 純

社会に役立つ放射線化学・光化学研究へ

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。前身のエコトピア科学研究所時代を含め、未来材料・システム研究所に所属して5年が経過したところです。現在の研究所共同館IIへ引っ越して2年半となりました。研究室メンバーは、熊谷准教授・原田客員教授・今井技師と佐橋(M2)、福島(M1)、堀之内(B4)の全6名で,ここ数年人数は変わっておりません。
 研究面では、低レベル放射性物質固化処分における水素発生の抑制研究を開始しました。高レベル放射性廃棄物はガラス固化しますが、低レベルのものについてはセメント等での固化を検討しており、含まれる水の放射線分解による水素発生が見込まれ、水素爆発の危険性があります。水の放射線化学は歴史的研究でありますが、液体水と水蒸気の研究は多々あるものの、氷や水和物の研究は殆どなく、放射線化学の基礎研究を通して、安全な低レベル廃棄物の地下処分に資する成果を上げていく所存です。光触媒研究・放射線生物研究も一歩一歩進展しております。タングステンメッシュを用いた放射線防護材料研究も商品化を含めて順調に進んでおります。
 11月に研究室同窓会を開催予定です。こちらで把握している卒業生の皆様にはメールで連絡致しますが、アドレスの変更等で届かなくなるケースもありますので、熊谷か今井までお知らせ下されば幸いです。

追伸:研究室所有の軽トラックは、この4月に廃車となりました。

有機・高分子化学専攻 高分子化学講座 超分子・高分子化学(八島研)
八島 英次、逢坂 直樹、田浦 大輔

八島研発足20周年を迎えて!

 平成10年4月に八島研が発足して以来、はや20年が経ちました。また、あの懐かしい工学部4号館(現、ES総合館)から工学部1号館に引っ越して、15年目を迎えました。
 最近の出来事として、平成29年6月に山本亜美さんが新たに八島研の秘書として加わり、平成30年8月に草壁恭子さんが約1年ぶりに秘書として復帰され、2名体制で研究室を支えてくれています。さらに、平成30年9月末に5年間にわたって研究室を支えて下さった講師の逢坂直樹先生が企業に転出されました。博士研究員として八島研に参画以来、約9年間に渡ってペプチド化学とらせん構造を融合した新たな研究領域を打ち立て、研究室に新風を吹き込んで下さいました。新天地での益々のご活躍を心より祈念しています。
 とても嬉しいニュースとして、八島栄次先生が平成29年の春に紫綬褒章を受章されたことがあげられます。同年12月には、卒業生とかつてのERATO「八島超構造らせん高分子プロジェクト」の研究員の方々に多数ご参加いただき、盛大に祝賀会を開催しました。これもひとえに卒業生と研究員の皆様の汗と涙とすさまじい努力の賜物と思います。
 少し寂しいことに、最近では、かつては敵無しだったOD会のソフトボール大会での「優勝」という2文字から遠ざかっています。経験上、研究力とスポーツはほぼ比例の関係にあり、今後も、研究はさることながら、「優勝」の美酒に酔えることを期待しています。(2018.9.30記)

応用物質化学専攻 固体化学講座 機能物質工学(IMaSS協力)(長田研)
長田 実、小林 亮、山本 瑛祐

長田研キックオフ!

 2018年1月に余語先生の後任として、物質・材料研究機構より長田が着任し、新しい研究室がキックオフしました。私たちの研究室では、分子レベルの薄さの無機ナノ物質(ナノシート)に注目し、新しい機能のナノシートの開発とその電子材料、エネルギー材料への応用を進めております。4月には、山本助教とともに第1期生を迎え、新体制が本格的に始動したところです。現在のメンバーは、教員2名、博士課程1名、修士課程2年3名、修士課程1年5名、学部生6名の計17名で、初年度ですが比較的大所帯で活動しております。10月には東北大学から小林 亮准教授も着任し、益々賑やかになっているところです。この半年間は研究室をゼロから立ち上げる作業で本当にドタバタでしたが、どうにか研究室らしい雰囲気になってきており、新しい研究の芽も育っています。研究以外でも、学生達は普段から和気藹々と楽しく過ごしており、ソフトボール大会ではベスト4まで進んだほか、9月には日間賀島にゼミ旅行にも行って参りました。ホームページも近日公開し、研究成果、普段の活動も掲載する予定ですので、是非見守って頂ければと思います。名古屋にお越しの際にはお気軽にお立ち寄りください。(2018.9.26記)

有機・高分子化学専攻 高分子化学講座 機能高分子化学(上垣外研)
上垣外 正己、佐藤 浩太郎、内山 峰人

頑張って高分子合成しています!

 卒業生の皆さん、お元気ですか。2017年4月の改組の年度進行中で、まだばたばたしています。研究室は、有機・高分子化学専攻に所属し、相変わらず重合反応、高分子の合成と機能の研究に取り組んでいます。スタッフは、佐藤准教授、内山助教、事務員の国枝さんと充実した体制です。学生は、D3が1名、D1が2名、M2が5名、M1が5名、B4が5名に加え、英語コースのG30に中国からのM2の留学生1名と、合計23名の所帯です(H28.10.1現在)。このようなメンバーに加え、オーストラリアの大学の先生が短期滞在予定であったり、共同研究や国際会議などの機会を通じて国際交流も推進しています。
 課外活動?に関しては、昨年の応化会だよりの執筆中に進行していた応化サッカー大会で見事に優勝しました!残念ながら、ソフトボール大会は今年も芳しくありませんでした。これから、ポリマーズカップ(担当です!)、ボウリングの山下杯(毎年担当です!)、応化サッカー大会とイベントが目白押しです。課外活動ではありませんが、オリオン研究会も担当です。講座旅行は今年度も、年明け早々に予定されていますが、これから4年生が企画してくれます。
 研究室のホームページを2017年4月に更新し、写真やニュースを適宜アップしています。是非ご覧下さい。研究室にも、お気軽にお立ち寄り下さい。メンバーみんなで歓迎します!

生命分子工学専攻 分子生命化学講座 ナノバイオ計測化学(馬場研)
馬場 嘉信、安井 隆雄、湯川 博、小野島 大介

還暦お祝い会を開催しました!

 卒業生の皆さん、いかがお過ごしでしょうか。益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。2017年の4月より工学部・工学研究科の改組により所属の名称が変わりました。今後は学部組織では化学生命工学科、大学院では生命分子工学専攻の所属となり、新同窓会の名称も名大鏡友会となります。今年は、8月4日(土)に馬場先生のご還暦お祝い会を開催致しました。徳島大学時代の同窓生、名古屋大学時代の同窓生の方々に集まっていただき、大変盛況なお祝い会となりました。ご出席頂きました皆様にはこの場をお借り致しまして、御礼申し上げます。ありがとうございました。また、馬場研名古屋大学時代を長い間支えて頂いた加地先生が2018年1月より九州大学教授にご栄転になられました。誠におめでとうございます。馬場研の近況をお知らせします。現在、馬場研のメンバーは合計29名の所帯になっています。馬場研は相変わらず国際色豊かな体制で研究にスポーツにと毎日を楽しく過ごしています。OD会主催のソフトボール大会では、未だ優勝経験がありません。サッカー大会では、今年の新人が大いに期待でき、優勝候補の一角(自称)として、休み時間にはスポーツに精を出しています。研究面でも、脈々と受け継がれる研究室メンバーの頑張りで、各自のナノバイオデバイスを精力的に開発しています。名古屋に来られた際には是非お気軽に研究室へ立ち寄って遊びにきてください。(2018.9.28記)

応用物質化学専攻 応用物理化学講座 材料設計化学(鳥本研)
鳥本 司、鈴木 秀士、亀山 達矢

ソフトボール大会連覇

 卒業生の皆さんお元気でしょうか。2018年度の鳥本研は教員3名(教授:鳥本司、准教授:鈴木秀士、助教:亀山達矢)、事務・技術補佐員4名、学生16名の23名の体制で研究活動に取り組んでいます。テーマは研究室創設以来、半導体量子ドットや金属ナノ粒子の合成と、これらを用いた機能性材料開発を基礎として様々な展開を見せてきました。特に今年は、研究室の発足当初より取り組んできた低毒性半導体量子ドットが、ついに試薬メーカーより製品として世に出された記念すべき年となりました。卒業生の皆さんも、研究開始当時の苦労が懐かしく思い出されるかもしれません。
 さて、昨年、研究室立ち上げ以来、ソフトボール大会での初優勝という、快挙を成し遂げた鳥本研ですが、しかし、その勢いは留まることを知らず、今年はなんとV2を達成しました。この勢いは本物でしょう。果たしてこのまま黄金時代に突入するのか、研究にスポーツに、益々勢いづく鳥本研に今後もご期待下さい。(2018.9.28記)

応用物質化学専攻 固体化学講座 構造機能化学(松田研)
松田 亮太郎、馬 運声、堀 彰宏、日下 心平

ようやく実験環境が整ってきました!

 研究室は早くも3年目になり、4月に日下心平特任助教が着任しました。教員(4名)、特別研究員(1名)、D1(1名)、M2(5名)、M1(5名)、B4(5名)の21名が所属し、とても賑やかになりました。研究室の立ち上げも順調に進み、合成系実験室(1号館)、吸着系実験室(IB館)に続き、高圧ガス吸着実験室(6号館)を整備し、ようやく実験環境が整ってきました。
 研究は引き続き、ナノポーラス金属錯体を中心に、ナノ空間科学の学理探求を行うとともに、ナノ空間物質の分子認識・分子変換・エネルギー変換機能を応用した材料開発を行っています。今年度はJSPSやJSTの競争的資金、民間助成及び企業共同研究費を得て、多くのプロジェクト研究を進めています。また、学生による成果発表も活発に行い、日本吸着学会等の国内学会に加え、MOF2018(オークランド)などの国際学会での発表も予定しています。研究室発のオリジナル物質・現象を発見し、新しい学術的概念として発信することを目標に精力的に研究しています。研究以外では、恒例の講座旅行に加え、キャンプに行く計画がありますので、卒業生の皆さんもぜひ遊びに来てください。(2018.9.25記)

応用物質化学専攻 応用物理化学講座 理論・計算化学(岡崎研)
岡崎 進、篠田 渉、吉井 範行、安藤 嘉倫、藤本 和士、浦野 諒

研究室の10周年記念同窓会を開催しました

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。この9月8日(土)に名古屋大学岡崎研の10周年を記念いたしまして、同窓会を開催しました。遠くから足を運んでくださいました卒業生の皆さんには感謝いたします。数年ぶりにお会いすることのできた卒業生の方もおり、近況が聞けて大変充実した時間を過ごすことが出来ました。今回は参加が叶いませんでした卒業生の皆様も次回にはご参加できますことを楽しみにしております。
 皆様が卒業されてから大きく研究室の様子も変わっております。外国からの研究者も増え国際色豊かになっております。研究につきましても、皆さんが頑張ってくださいました研究に加え、新しい研究テーマも立ち上がりこれまで以上に切磋琢磨しておりますので、気軽に研究室の様子を見に来てください。

創薬科学研究科 協力講座 細胞分子情報学分野(加藤研)
加藤 竜司、蟹江 慧

科学を繋いで社会へ

 創薬における新規候補物質の設計・評価・スクリーニング工程は、「バイオロジーの基礎科学」と「効率化のための実用化テクノロジー」の融合が必要とされる境界領域です。細胞科学の発展から、幹細胞やiPS細胞を応用した創薬スクリーニングなど、新しい細胞材料を用いた新テクノロジーによる創薬確率の向上が強く期待されています。
 また、ヒト細胞はいまや新時代の薬として、再生医療・細胞治療のために産業規模で大量製造される時代が到来し、従来の製品製造管理技術では解決できない細胞性医薬品のための創薬技術課題の発見と、細胞製造のための新しい学理の構築が求められています。
 細胞の基礎科学が、より多くの人たちに喜びを運ぶためには、研究成果を産業化・工業化するための技術開発のための工学的研究が重要です。
 本研究室では、生物工学的な視点から、細胞と分子と情報学、創薬の基礎研究と開発プロセス、サイエンスとテクノロジー、医療と産業、産官学など、多分野をつなぐための新しい実用化技術を研究し、融合的かつ独創的な研究開発を行うことでの社会貢献を目指しています。(2018.6.25記)

有機・高分子化学専攻 有機化学講座 触媒有機合成学(石原研)
石原 一彰、波多野 学、UYNIK Muhammet、堀部 貴大

「有機反応を意のままに操るために」

 「有機反応を意のままに操るために」は有機合成化学協会誌(2018年6月号)に掲載された石原教授の巻頭言の見出しでもある。研究する上で最も重要なのは「何ができるか」ではなく「何を成すべきか」である。当研究室では酸塩基複合化学を独自に体系化し、それに基づく高機能触媒の開発研究を推進している。最終目標は様々なニーズに対し有機反応を意のままに操るテーラーメード触媒の迅速な提供であり、そのための触媒設計技術の確立である。これは環境低負荷社会の持続的発展に必要不可欠な課題である。現在、取り組んでいる研究課題としては、(1)酸と塩基の自己組織化を利用した超分子触媒によるマルチ選択的反応の開発、(2)ハロゲン触媒のレドックス機能を鍵とする脱水素カップリング反応の開発、(3)縮合剤を必要としない高効率エステル・アミド縮合触媒の開発、(4)酸塩基二重活性化触媒を利用するバイオミメティックハロポリエン環化反応の開発、(5)対アニオン触媒による選択的ラジカルカチオン連鎖反応の開発、(6)π-カチオン/n-カチオン相互作用を鍵とする遠隔不斉触媒の開発などを挙げることができる。当研究室では研究のプロフェッショナルとしてその道や流儀に拘っている。確固たる信念なくして開眼の境地に達することはないからである。研究とは何か。我々が拘る「研究の流儀」なるものを研究室ホームページに公開している
(https://www.ishihara-lab.net/japanese/座右の銘/)。(2018.6.27記)

生命分子工学専攻 分子生命化学講座 生命超分子化学(浅沼研)
浅沼 浩之、樫田 啓、神谷 由紀子、村山 恵司

研究室の近況

 浅沼研究室は、物質制御工学専攻に所属する研究室として2005年5月にスタートしました。発足当初は、東大小宮山研OBの梁興国博士を助教として招聘し、当時はまだD2の学生だった樫田さんの3人で研究室の基礎を作りました。そして13年の歳月を経た現在、研究室は大きく変容しております。まずスタッフが大きく変わりました―若々しかった(?)浅沼は白髪と皺の目立つ老教授へと変貌し、梁助教は中国海洋大学の教授として御栄転、初々しかった樫田さんは生意気な新進気鋭の准教授として心身共に大きく成長するに至っております。さらに構造生物学を専門とする神谷准教授と、浅沼研のOBである村山助教がスタッフとして加わったことで、研究内容も大きく変化しております―2005年当時は光応答性DNAが主要課題でしたが、現在では非環状型人工核酸・光機能性核酸・蛍光プローブ・核酸医薬など、大きな広がりを見せております。また2005年当時はDNAを標榜しながらバイオロジーとは全く無縁でしたが、現在では大腸菌や細胞も当然のように扱うようになり、“生命分子工学専攻”らしい研究が展開できております。この間に浅沼研に関わった学生・博士研究員は80名を超え、多くの方々のご支援で何とか研究室を運営できたとしみじみ思うこの頃です。OB・OGでこの研究室だよりを読みましたら、どうぞアポなしで結構ですので、遠慮なく冷やかしに来てください。(2018.9.26記)

生命分子工学専攻 生命システム工学講座 構造生物工学(渡邉研)
渡邉 信久、杉本 泰伸、永江 峰幸

生命現象の理解を目指した構造研究

 当研究室はシンクロトロン光研究センターに所属の渡邉(教授)と杉本(准教授)が工学研究科・工学部を兼務し、また同センターの永江(特任助教)とともに運営しています。シンクロトロン光研究センター教職員は、愛知県が設置し科学技術交流財団が管理している放射光施設「あいちシンクロトロン光センター」(あいちSR,瀬戸市)の整備や運営支援を行っており、さらにあいちSRに名古屋大学が保有する単結晶構造解析用ビームラインBL2S1の運営も日常的に行っているためと、学生用の研究室スペースの都合もあって、渡邉研はいわゆる半講座として扱ってもらっています。このことから研究室に所属する学生も比較的少なく、現在はM2が2名、M1が2名、B4が3名で、教員を入れても総勢10名のかなりこじんまりした所帯になっています。
 シンクロトロン放射光施設との関係もあり、身近な場所に放射光ビームラインがあるという特徴を持っています。工学研究科の研究室のテーマとしては、生体高分子(蛋白質)の構造と機能の関係の解明を目標として、単結晶構造解析や小角散乱などのX線回折を利用した構造研究とその応用を目指しています。2018年度より学生居室が3号館から1号館に移動しました。離れた居室と実験室との間を毎日往復しながら、日々の研究に励んでいます。(2018.9.28記)

生命分子工学専攻 生命システム工学講座 生物化学工学(本多研)
本多 裕之、清水 一憲

自由闊達で愉快な仲間に感謝

 早いもので、今年4月で15年目を迎えました。その間、井藤彰先生は九州大学に異動、大河内美奈先生は東京工業大学に異動、加藤竜司先生は同じ学内ですが、創薬科学研究科に異動になっています。結果として、現在、教員は本多、清水の2名です。ですが、生物・生命を思う熱い気持ちは変わらず、学生と議論しながら、スポット合成ペプチドアレイで高機能ペプチドの探索、BIOMEMSで作製したミニチュアデバイスで筋肉・神経組織構築などの研究を進めています。今年も5名の4年生と1名のG30の学生がタフに研究してくれています。
 8月11日(土)に名駅で同窓会を開いてもらいました。4年に一度の同窓会の2回目です。約70名(なんて高い出席率!)の同窓生に来てもらい、楽しいひと時を過ごしました。うちの研究室は学生自体も、卒業してからも縦横のつながりがしっかりしていて仲がいいことが自慢です。研究室を主宰して以来、大事にしているのは、「1人でできることは限られている。助け合っていい仕事をする」という精神です。縦の糸、横の糸を紡げばそのネットワークは強靭、その糸の強さの秘訣は、何物にも物おじせず議論する自由闊達の精神。明るく楽しく愉快に糸を織りなしてくれることをこれからも期待します。
 組織が変わり、化学生命工学科に3専攻できました。今後も変革はやってくると思いますが、上記の精神はどこかで引き継いでほしいと思っています。(2018.9.25記)

生命分子工学専攻 生命システム工学講座 分子生命環境プロセス(堀研)
堀 克敏、鈴木 淳巨、中谷 肇、石川 聖人

微生物の基礎研究から応用研究までを一貫して手掛けています

 堀研究室は2011年4月に発足し、今年で8年目を迎えました。ミッションとして「人々の幸福や地球環境保全に貢献する研究を行い、人材を育成すること。生命の本質を明らかにし、世界平和に貢献すること。」を掲げ、研究教育に邁進しています。研究では、(1)微生物接着蛋白質の構造・機能解析と材料開発への応用、(2)新規微生物固定化技術による革新的バイオプロセスの開発、(3)微生物共生に基づくバイオコントロールの実現、(4)環境浄化・環境適合型産業のための微生物利用技術の開発、に注力しており、原子・分子レベルの基礎研究から工業化あるいは生態系・環境への適用を目指した応用研究までを一貫して手掛けています。
 本年度は、新たに5名の4年生を迎え、修士課程11名、博士課程7名、研究員3名、技術補佐員2名、秘書2名、リサーチ・アドミニストレーター1名、教員4名の計35名での研究体制となりました。
 活発な研究教育と情報発信を行って参りますので、皆様のご支援ご協力をお願い致します。(2018.9.28記)

生命分子工学専攻 生命システム工学講座 遺伝子工学(旧飯島研)
西島 謙一、金岡 英徳

研究室の近況

 遺伝子工学研究グループを四半世紀率いてこられた飯島信司先生は2018年3月で定年退官され、愛知工業大学の工学部応用化学科に奉職されました。参加された卒業生の方も多いと思いますが、写真は飯島信司先生の退官記念パーティ(同窓会)の様子です。大勢のご参加どうもありがとうございました。フェイスブックにて当日の写真が見られますのでぜひご覧ください。
 研究室では、培養始原生殖細胞を対象にして、CRISPR/Cas9によるゲノム編集を行うことでeGFPをノックインしたニワトリが産まれました。交配でトランスジェニックニワトリ後代が生まれる効率は30%近くと非常に高く、技術的には「ニワトリの遺伝子操作が自在に可能となった」というレベルまできたと考えています。また、長く開発を進めてきた卵白由来の動物医薬品として、ネコの貧血にヒトのホルモンではなくネコのホルモンが使われるようになる日も近いと期待しています。
 「Mr.生物機能」のご退職に時を合わせるように、生物機能工学コースも最後の学年が今年3年生となっており、化学生命工学科としての歩みが始まっております。遺伝子工学研究グループも、今年度中には新たな体制へ移行してゆきます。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

応用物質化学専攻 固体化学講座 機能材料化学(大槻研)
大槻 主税、鳴瀧 彩絵、中村 仁

異分野コラボレーションが進んでいます

 大槻研究室は、2006年4月に発足し、生体に働きかけるセラミックスや環境に調和した材料の創製を基軸において、教育と研究を進めてきました。2014年1月に鳴瀧彩絵先生が着任され、人工タンパク質や両親媒性ポリマー、無機ナノ粒子などを利用した自己組織化材料の開発へと発展しています。2016年11月には中村 仁先生を迎え、層状化合物の合成とその医用材料応用に関する研究がスタートしました。工学研究科・工学部1号館8階にある大槻研の実験室には、セラミックス合成用の装置とともに、人工タンパク質合成のためのP1実験スペース、哺乳類細胞培養スペース、評価のための分光装置や力学試験機が備わっています。無機材料と有機材料の境界がない体制で研究が推進されるユニークな研究室が成り立っています。学生はそれぞれ独自のテーマに取り組みながらも、セラミックスから生体分子まで、幅広い素材に関する知識と経験を身につけていきます。
 研究室は2019年3月で丸13年になります。2018年10月には、豊田講堂で開催される医用セラミックスの国際会議(Bioceramics30)をお世話いたしました。国内外での共同研究が増え、積極的な異分野コラボレーションが進められています。一方で、学生間の仲がよく、卒業後も長く交流が続いているのは、大槻研究室の伝統となってきています。お近くにお越しの際には、ぜひ大槻研究室にお立ち寄りください。(2018.10記)

有機・高分子化学専攻 有機化学講座 有機反応化学(大井研)
大井 貴史、浦口 大輔、大松 亨介、荒巻 吉孝

研究室の近況

 卒業生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。今年度の新メンバーとして修士1年生の堀田さん、5名の4年生(小内くん、小野田くん、白井くん、永田くん、松山さん)が加わりました。皆、卒業生が抜けた穴を見事に埋める個性的な面々で、笑いの絶えない雰囲気のなかで楽しく毎日を過ごしています。また、加藤くん(D2, ドイツ)、森田くん(D2, 米国)、土屋くん(D1, 米国)が短期留学し、それぞれが感じた新しい文化を研究室に持ち帰ってくれました。
 研究面では、いくつかの研究成果が学会誌の表紙を飾りました。佐々木くん達の論文や柴崎くん達の論文、山田くん達の論文、古川さん達の論文表紙は、それぞれの触媒分子や反応に対する想いが込められたイラストになっていますので、ぜひ一度ご覧いただければと思います。また、ラジカルに焦点を当てた触媒開発の研究が形になりはじめ、新しい挑戦の成果を発信できる日が近いと感じています。ITbMにおける生物学とのコラボレーションも大きく進展しており、今後の展開が楽しみな状況です。
 日々、様々な刺激を受けてアクティブに活躍するメンバー達の様子を見に、ぜひ研究室に遊びに来てください。突然の訪問も大歓迎です。