ジングルベル型半導体ナノ粒子を用いる光触媒反応



半導体ナノ粒子は量子サイズ効果により、バルク粒子よりも極めて高い光触媒活性が期待できる。しかし、従来法で作製したナノ粒子は、凝集しやすく、光触媒として利用できなかった。これに対して、ジングルベル型構造をもつSiO2/CdS粒子は、半導体ナノ粒子コアがシリカシェルで被覆されているために光触媒反応中においても凝集せず、メタノール脱水素反応に対して高い光触媒活性を示した。また、ニトロベンゼンの光触媒的還元に対しても高い活性を示すとともに、構造体粒子のそのナノ構造に依存して、還元生成物が変化することを明らかにした(Chem. Comm.表紙として採用[pdf])。この結果から、新規有機合成反応の開拓における半導体ナノ粒子の光触媒反応の有用性が示された


 Chem. Comm., Issue 5, (2007) 483.の表紙に採用。


 

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